2 0 1 8 年 0 1 月 0 1 日
正直、彼女のことをよく知らない。
顔を合わせた回数は、片手で数えられる程度なはずで、 そのうちしっかり話をした回数は、たぶん3回くらいだと思う。
長く付き合った年の離れた彼氏がいたが、随分前に別れてしまったことは知っている。それよりも最近のことは何も知らない。
彼女の立ち振る舞いや話し言葉は極めて都会的で美しい。
自分の顔にコンプレックスがあると本人はいうけれど、シンプルにとてもきれいな人だ。
死をテーマにした写真に写りたいと言うから、自殺願望でもあるのだろうかと思ったが、というよりは彼女は、既に死んでしまっているかのようだった。
だから僕は彼女と話をする時、言い知れぬ不思議な気持ちになる。まるでゴーストのように、死生観に溺れている。
Yuki Terawaki 卒業制作に寄せて